- 2004年9月13日 21:00
カンパのWレバーです。マニュアルです。
少年時代の憧れパーツです。
え? これは何だって?
自転車のギアを変えるレバーですね。
この白銀の輝き(実際、プラチナ製であるかのように、少年の心には輝いて見えました)、縁取りのドットのエンボス、"パテント・カンパニョ~ロ"の文字、中央の地球ロゴ、あ~完璧です。
昔のレーサーには、ダウンチューブにこれが着いてました。で、手であたりを探りながら変速するんです。マニュアルシフトです。
カンパの変速機は昔からスパスパ動きましたが、今と比べてやはりタイムラグがあるのと、動かす範囲はこのレバーをどれだけ移動させるかに忠実なんですね。
同時期のシマノ600なんかはチェーンとギアのテンションに引っ張られてディレイラーが"現状合わせ"しているような感触がありましたけど、ヌーヴォレコードのディレイラーの精度はかなり忠実でした。
なのできっちり入れたいギアの上に移動するよう動かしてやる必要があります。じゃないとギアが派飛びして"んがががが~"と酷い音が出ますから、下手さがばれちゃいます。
身体でどのくらい動かせばいいか覚えて、スパスパスパと変速する。もちろん、ペダリングでギアが入る瞬間にトルクがちゃんとかかるよう回転を合わせてやる必要もあります。マニュアルシフトですから。
剛性の高い製品ですから少々荒っぽくあつかってもちゃんと変速するんですけど、やはりこれを音もなく操るのが、かっこよかったですねぇ。
あと、リアを変速するとチェーンラインが変わりますから、フロントディレイラーの角度も微妙に修正してやる必要があります。じゃないと、フロントにチェーンが擦れて、"へたっぴへたっぴ"と音がします。
それを瞬時にダウンチューブに伸ばした手で操作するんですね。
でも変速ラグはあるので、今のレコードやデュラエースみたいに、坂の途中であわててギアを変えるなんてことをすると、トルクがかからない時間が長くて失速するおそれがあります。なので、マニュアル車のようにコーナー手前で確実にギアを落とす、なんてことが必要になります。
逆に今のコンポよりも有利なのは、"ギアとばし"が簡単なんですね。レバーの移動量に忠実ですから、一気に2~3段シフトアップして逃げる、なんてことが簡単に出来ます。(脚があればの話ですが)
今のコンポも段とばしは出来るように改良されてますが、やはりブレーキレバーと一体になった手元変速は楽ちんですよね。ハンドルから手を離さなくて良いのが、へたくそには嬉しいですし(コーナーなど、手を離せない状況でいきなり坂が現れ何度失速したことか...)、スイッチと同じですから適当にきこきこ捻っとけば、次踏んだとき変速してくれるし。まんま、オートマです。
マニュアル車より良くできたオートマ車の方が早い、なんてことが車の世界で起きているように、レーサーも今はこんなWレバーでのんびり変速している時代じゃなくなっています。
で、こうやって、自転車から外され、磨かれ、オブジェ化していくんですね。
ネジ一本で止めているだけなのに、どんなにワイヤのテンションを高めてもずり落ちないという伝説を持つこのレーシング・パーツ。
たまにレバーを"きこきこ"やってニヤニヤしている私は、婦女子には理解して頂けないんだろうなぁ。
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